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サイズ制「90mm級」とは?? 極太短歯が猛威を振るう、パワーとパワーの真っ向勝負!

クワガタ相撲の基礎知識
この記事は約7分で読めます。

皆様こんにちは。

トップページでも述べている通り、クワガタ相撲は虫のサイズ、もしくは体重によって各階級に振り分けた上で試合を行います。

本記事では、クワガタ相撲における「階級」の中でも、サイズ制の「90mm級」について詳細に解説していきます。

クワガタ相撲における「階級」

個体のサイズによっても分けられる

人間の格闘技と同様に、クワガタ相撲にも階級が存在します。
人間のそれと比較すると、体重だけでなく体長、すなわちサイズによって分けられる階級も存在していることが特徴的です。むしろ近年では、サイズ別に階級を設定することが主流となっています。

本記事で解説している「90mm級」に関しては、その名の通りサイズが90mmまでのクワガタが出場できる階級ですが、サイズ規定は大会によって微妙に異なります。

例えばある大会では「顎を開いた状態で92.9mmまでの虫」とされていますし、また別の大会では「90.9mmまでの虫」とされることもあります。

開催地域や主催者の意向によりサイズ規定が異なってくるので、自分が参加を予定している大会のサイズ測定方法や規定値は、必ず確認しておきましょう。

サイズ制は、体が重い虫が有利!

サイズ制の階級は、体長(体の長さ)に制限があり体重(体の重さ)に制限が無いことから、既定のサイズ内でなるべく体重のある(体の重い)個体が有利になります。

例えば同じ90mmのオオヒラタでも、体重が14gの虫もいれば18gの虫もいます。その場合、当然ウェイトのある後者の個体がパワフルで有利です。

人間で言えば、同じ身長170cmの男性であっても、体重が50kgの痩せた人と、体重が80kgのマッチョでは、後者が圧倒的にパワフルで強いことはご理解いただけると思います。これと同じです。

ただ気を付けなければならないのは、努力すれば大きく体重を増やしたり、見違えるほど筋肉をつけたりすることが後天的に可能な人間と違い、クワガタは生まれつき体重の推移が固定されています。

というのも、クワガタは昆虫すなわち外骨格を持つ節足動物なので、脱皮を経なければ身体のボリュームアップは不可能です。
そして一度成虫となったクワガタは二度と脱皮できず、食物や水分の摂取による物理的な増量しか期待できません。

さらに、人間のように格闘技の訓練を受けるなどして、新しい技を身に着けるようなことも不可能です。クワガタは、遺伝子に刻み込まれた戦い方しかできません。

つまり成虫となった時点で、そのクワガタが有するパワーも、技も決まっています。戦闘能力の上限は、生まれつき決まっているのです。

そのため、「生まれながらに強い」個体を厳選する必要があります。生まれつき体重があって、生まれつき闘争心が強くて、生まれつきテクニックのある個体を探すことになります。

これは非常に難しく、お金も時間もかかる作業です。
しかし、苦労して見つけた強力なクワガタを繁殖させ、自分だけの「バトル血統」を作り上げ、育て上げたクワガタ軍団で大会に挑むことには、何にも代えがたいロマンと快感が存在します。

「90mm級」で人気なクワガタ

前述の通り、サイズ制では「生まれつきマッチョ」なクワガタが用いられます。90mm級は特にパワーが重要です。そのためオオヒラタの中でも、いわゆる「極太」や「短歯」などと呼ばれる、マッチョな遺伝子を持つ個体が重宝されています。

そんな90mm級においてメジャーなクワガタは、下記の2種類です。

スマトラオオヒラタクワガタ

スマトラオオヒラタは、90mm前後の階級において、最も使用頻度の高いヒラタクワガタです。
スマトラはパラワン等とは異なり、縦(サイズ)に伸びない代わりに横(幅)が伸びます。
90mm前後のサイズ帯においては、スマトラオオヒラタよりもガタイが良くマッチョなオオヒラタは、まずいないと言っていいでしょう。

またスマトラオオヒラタは、産地によって顎の形状が変異することでも有名です。

内歯下がり(アチェ産など)

スマトラオオヒラタと聞いてパッと思いつくのは、アチェ産を中心とする内歯下がり系列のヒラタクワガタでしょう。

アチェは飼育人口が多くブリードが盛んで、血統の研究も進んでいます。ペンチのような顎と岩のようなボディを持つ個体は、ルックスが良いだけでなく、クワガタ相撲において優秀なファイターになり得ます。
特に90mm前後のサイズ帯では、100mm前後の階級とは異なり、スマトラオオヒラタが体格を持て余すようなこともありません。

ゴリゴリのマッチョな内歯下がりスマトラの、圧倒的なパワーを前にしては、小手先のテクニックなど通用しないのです。

内歯上がり~中間(ベンクールなど)

スマトラオオヒラタの中には、内歯下がり以外にも内歯上がり・中間の個体が存在します。ベンクール産を中心とする個体群です。

ベンクールなどはアチェと比べると飼育人口が少ない印象ですが、スマトラオオヒラタの例に漏れず、90mm前後の階級における、優秀なファイターであることは間違いありません。

テイオウヒラタなどと比較すると発動率こそ低めですが、内歯の位置が高いため、テイオウロックも一応できるようです。

アチェと比べるとまだまだ研究の余地がありますが、最近は飼育技術の進歩もあり、アチェ並みに太い個体が作出され、リングに上がる機会も増えています。

周りとは一味違う戦い方がしたい方にも、ベンクールはおすすめの虫です。

マリンドッケオオヒラタクワガタ

マリンドッケは大きくするのが難しいヒラタですが、近年では飼育技術の進歩により、大型個体を作出する難易度が下がりました。
その結果、クワガタ相撲のリングにも、90mm前後の大きなマリンドッケが少しずつ進出しています。

マリンドッケはスマトラと比較すると、体格的に見劣りします。それでも90mm級のリングの上では、スマトラを相手に一歩も引けを取りません。

マリンドッケの強さの秘密は何といっても、挟む力の強さにあります。

組み合った瞬間バキバキと音を立てながら、相手を締め上げ押し込む様は圧巻です。スマトラだらけの90mm級に一石を投じたい方は、ぜひマリンドッケで戦ってみてください。

90mm級の基本的な戦い方

90mm級がどのような階級であるか、また人気なヒラタはどれか等は、前述した通りです。続いて、クワガタ相撲における「90mm級」の基本的な戦い方、戦術について解説していきます。

とにかく太く、厚いヒラタを選ぼう

前述の通り、90mm級はパワーが最も求められる階級です。既定のサイズの中で、どれだけ分厚いヒラタを手に入れられるかに尽きます。

頭幅、胸幅はもちろん重要ですが、体の厚みも要チェックです。つまりヒラタを横から見て、胸部の厚さがどの程度かということです。

「ヒラタ」なのに「厚い」個体がいるのかって話ですが、胸の厚い個体はパワフルで強い傾向にあるので、出場させる個体を見極める際、忘れずチェックしておきましょう。

試合中は、上手を取ることは避けよう

試合中は、相手の虫に潜り込まれることは可能な限り避けましょう。
と言っても、飼い主が虫を操作できるのはファーストコンタクトだけですが、初っ端から相手の虫に下に潜り込まれることだけは避けなければなりません。

クワガタ相撲における「上手を取る」とは、自分の虫が相手の虫の頭や胸を、上から挟み込んでいることを指します。

この体勢になると、相手の虫のパワーを往なせず、ダイレクトに力を伝えられ、どんどん押し込まれてしまうのです。

特にアチェなど、顎が短く内歯下がりのヒラタが、相手の虫に下手を取られると、みるみる腹の下まで潜り込まれます。

パワー勝負になりがちな90mm級においては、相手の虫に下手を取られ、自分の虫が上手を取ることは、可能な限り避けるべきです。

虫を信じて、騒がず見守る

最初の誘導が終わった後、飼い主にできるのは、自分の虫を信じて静かに見守ることだけです。

戦うのは飼い主ではなく、クワガタです。彼らは私たちのために、命を削って戦います。

勝てたら虫のおかげ、負けたら自分のせい。
勝っても負けても、大げさに喜んだり、大げさに悪態をついたりせず、スポーツマンシップに則った振る舞いを心がけましょう。

まとめ

90mm級は1にパワー、2に闘争心、3にパワーで4にパワー。
スマトラオオヒラタ、マリンドッケオオヒラタなどがオススメ。
試合中は、相手に潜り込まれることを避けよう。

クワガタ相撲における90mm級とは何か、魅力はどこにあるのか、皆様に伝わりましたか?

90mm級は最近の大会では、最軽量の階級として設定されることが多いです。しかし、90mm前後のサイズ帯で戦うヒラタはいずれもパワフルで、小細工を排し原始的で熱い試合を魅せてくれます。

この記事を通じてクワガタ相撲大会の「90mm級」の魅力を広め、競技人口を増やすことができれば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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『虫道』管理人
都内に勤めるサラリーマン。某ベンチャー企業で、webサイトの運営に携わる。学生時代に自らクワガタ相撲大会を主催し、オオヒラタのみならず、多種多様なクワガタの試合を裁いた経験を持つ。 クワガタ相撲大会を通じて培った知識をもとに、クワガタ相撲専門サイト『虫道』を立ち上げ、管理者として日々コンテンツを作成している。

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